干渉色図と赤色立体図を合わせる方法
「微地形を干渉色で見る」で紹介した「地図アート研究所」の中の「配色ファイル生成ツール」を使って,他の地図も同時に表現することができます.
たとえば,標高30mまでの低地は干渉色で表し,それ以上の高さは一般的な赤色立体図にしたいという場合,次の手順でやってみてください.
1.配色ファイル生成ツールでキザミ幅を決めます.例えば0.5mを選択します.
2.選択したら自動的に下の青色部分が変わりますので,その1行目と2行目をコピーしてメモ帳に貼り付けます.
3.0.5mキザミを選択すると,-75mから表が始まっています.実際には-5mで十分なので,先ほどコピーした2行目の「{ “h”: -75, “color”: “#F2FEFB” }」の-75を-5に変更します.
4.標高-4.5から30までのE列をコピーしてメモ帳の3行目以降に貼り付けます.
5.最後から2行目と最後の行をその後ろにコピーして貼り付けます.それを名前を付けて拡張子をtxtで保存します.
6.地理院地図の見たい場所を開きます.左上の地図アイコンを開き「標高・土地の凸凹」→「自分で作る色別標高図」を選択します.凡例の一番左の上向矢印アイコン「スタイルをファイルから読み込み」を選択し,先ほど作ったファイルを読み込み「上記内容で地図に反映」します.
7.そうすると30mまでは干渉色,それ以上は30mの色の地図が出てきます.凡例の30mの色の部分をクリックして,「透明」に変更します.
8.「陰影」にもチェックを付けて「上記の内容で地図に反映」をします.
9.この時点では,30m以上は地理院地図の標準図となっています.これを赤色立体地図と重ねたい場合,「赤色立体地図」を選択し,レーヤーボタンを押して一つ下に下げます.
以上で,30mまでの干渉色図とそれ以上の赤色立体図との複合図ができました.なお,作成した自分で作る標高図のtxtファイルを保存しておくと再現するのに便利です.(今回作成したファイル「-5-30m kizami0.5.txt」をダウンロードできます.)
色別標高図と干渉色図を合わせる方法
上記の方法で色別標高図と合わそうとすると,せっかくの干渉色の部分が色がつぶれて見えなくなってしまいます.
そこで,この場合は,凡例を直接変えていく方法が手っ取り早いです.
すなわち,作成した干渉図に,それ以上の高さの凡例を加えていく方法です.下図は,上記で作った30mまでの干渉図に30m以上の部分を自分で作る標高図の機能で4段階の色を追加しています.(図をクリックすると地理院地図が開きます)この凡例も保存しておくといつでも再現できます.
なお,大阪平野のこのあたりは30mの高さくらいでちょうど丘陵部との境界になっていますが,阪神間の六甲山の扇状地部では50mまでを干渉色としたほうがわかりやすいように思います.(これも図をクリックすると地理院地図にリンクできます.)このように,地域の特性に合わせて適当な合成をおこなうことが可能になります.
【注意】一番低い標高の色が海の色になります.好ましくないと思う時は凡例の色を選択しなおしてください.
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