令和5年5月14日、明石の海辺のまちでAB法ワークショップをしました。このまちは、南海トラフ地震では、最大で2m近くの津波が来るところで、もともと、農地が広がる戸建て住宅中心のまちでしたが、今はマンションも混在していて、幅広い課題があるまちです。
 南海トラフ地震について短いお話をさせてもらった後、自治会の役員さんや高年クラブ、まちづくり協議会のメンバーなど24人が参加し、4つのグループに分かれて2つのテーマで議論しました。一つは、「みんなが安全に避難するには」、もう一つが「避難所の開設と運営」です。
 まず、Afterに起こりえる困りごとを事前にヒアリングして列挙し、それらのことに対して、どのようなことをBefore:すなわち事前にやっておいたら良いのかを考えてもらいました。

 みなさんの熱心な議論で、様々なアイデアが提案されました。ワークショップを終えての感想をいくつか紹介すると、
「自分の身は自分で守るという一人一人の認識は必要ですが、その意味は自分の所だけよければいいのではなく、その時の状況において自分のできる事、周りと協力して心配りが出来る人間でありたいと思っています。そのためにはこのような知識を自分の中に入れて知っておく事は大切だと感じました。」
「自治会の役員でないと、集会室に備蓄されている防災用品がわからないということがわかりました。」
「マンション住まいなので、自治会役員は毎年変わりますが、コミニケーションは必要ですし、集会室に備蓄している物の周知と、マンション内での防災訓練などあればいいと思います。」
などの積極的な意見が出されるとともに、今後の取り組みの方向として「高齢者や災害弱者への対応をもっと考えたい」という声が多く聞かれました。
 ワークショップによって地域の取り組みの方向性が明らかになったことで、次は、具体的にどのように自分たちの地域に事前の対応を落とし込んでいけるのかについて、議論が展開されることが期待されます。

→「AB法ワークショップのすすめ
→「港区でAB法ワークショップをしました