まちの危険を知る1:地震への脆弱性

 災害への外力のことを「ハザード」といいいます.日本において,知っておかなければならないハザードは「地震」および「台風と豪雨」です.

 まずは地震へ脆弱性(ぜいじゃくせい)について学びます.脆弱性とはもろさ,弱さのことです.1995年の阪神・淡路大震災以降,中越地震や熊本地震など大きな地震が続きました.その地震で壊れた建物を調べてみると,やはり,古い建物,特に1981年(昭和56年)よりも前のものがたくさん壊れていることがわかります.(「震災で被害を受けた住宅」
 したがって,古い家が密集しているようなところは特に危険です.国土交通省は大規模な密集市街地について「地震時等に著しく危険な密集市街地」として公表しています.

 また地震の揺れは,地盤の強さとも関係していて,大阪平野のような場所は揺れが増幅されやすいことがわかっています.(「震災で被害を受けた住宅」

 斜面や大規模な盛土上に家がある場合,地震で被害を受ける可能性があります.「地震による宅地被害1 斜面崩壊」に解説がありますので見てください.

 また,液状化するような土地は地震時に沈下や地盤傾斜が起こります.「地震による宅地被害2 液状化」を見てください.

 地震が起こると道路上の電柱が倒れる可能性があります.液状化が発生したら沈下やマンホールの浮き上がりなどで通行できなくなります.また狭い道では,倒壊した住宅などが道路をふさぎ通れない可能性があります.ブロック塀などは倒れやすいので要注意です.高い建物からモノが落下する可能性にも気を付けないといけません.

【work-01】以上のリンクに目を通して,地震が起こったら危険なところはどこなのか,考えてみましょう.

まちの危険を知る2:豪雨災害への脆弱性

 豪雨が起こりことで考えられるのは「洪水」「浸水」「内水氾濫」などです.
河川に近いところでは「洪水」や「浸水」が起こります.河川の水位が高くなり「越水」(オーバーフロー)すると,河川の護岸が内側(人が住んでいる側)から崩れて堤防が壊れます.(「破堤」といいます)
近年の豪雨災害では,特に支流との合流部で「バックウオーター」という現象が発生し大きな被害が出ています.(「被災した真備町を訪問して 3」を参考にしてください)
 また,河川の護岸が崩れなくても,「内水氾濫」が起こります.2019年台風19号では,各所で内水氾濫が起こりました.(「2019年台風19号と内水氾濫:丸森を例に」 を参考にしてください.)豪雨被害では,内水氾濫の方が頻度が高く,特に都市部では内水氾濫がよくおこっています.特に大阪湾や東京湾,伊勢湾などでは「ゼロメートル地帯」といわれる標高が海面よりも低い平野部に都市が発達してきたため,水を排水するポンプが動かなかったり,護岸が壊れたりすると大きな被害になることが考えられます.
 2018年台風21号では関西空港が浸水しましたが,その原因は,高波が防潮堤をこえて埋め立て地に送り込んできた大量の海水をポンプが作動せずに排水できなかったためでした.(「高潮のリテラシー」を参考にしてください)

 また,斜面が近くにある土地では豪雨により,斜面が崩壊して「土砂災害」が発生します.「がけ崩れ」「土石流」が発生し人命にかかわる大きな被害になることがあります.また「地すべり」は,過去に起こったところに何度も起こるので注意が必要です.(がけ崩れや土石流などについては東京都の解説を参考にしてください)

【work-02】自分の近くで豪雨が起こったらどのようなことが起こるか考えてみましょう.

以上でレッスン03を終わります.

→ ウエブ版lesson4