自分の防災マップを作るための地図の縮尺は,少なくとも歩く道が細い道でも全部示されていることが必要になります.そのためあまり大縮尺の地図は使えません.2,500分の一の都市計画図くらいがちょうどよい縮尺でしょう.自分のまちが都市計画区域である場合は役所に行けば2500分の1の縮尺の都市計画図が購入できますが,結構高い(1000円くらい)です.そこにいろいろ歩いて得られた情報を落書きのように書き込むのはもったいないので,私は次のような方法で自分で持ち歩き用の地図を作っています.
1.地図を準備する
2.地図画面をキャプチャしエクセルに貼りつける
3.地理院地図VECTORの印刷機能を使う 
4.国土地理院切り取りサイトを活用する

1. 地図を準備する

 パソコンで地理院地図(注)を開き,適当な縮尺にします.このとき,歩く道がわかる程度の縮尺とすることが必要です.

(注)地図は地理院地図でなくてGoogleMapなどほかの地図でもかまいません.市町によっては都市計画図(白図)をネットで公開しているところもあります.都市計画図には,民間施設であっても目印になるような場合は施設名が書いてあったりするので使いやすいです.公開の仕方はラスター(紙地図のスキャンデータ)であったりベクトル地図であったりしますが,どちらでも利用できます.
 ただし,地図には著作権があります.自分で使うだけの場合は問題ありませんが,公開するような場合は使用の際の条件を確認して使ってください.

 自分の自宅と避難したい避難所(少なくとも2か所)も入った範囲の地図を作りますが,すべての範囲が一つの画面内に収まっている必要はありません.
 また,すでに下調べの時に調べたハザードマップなどの重要な情報として必要な場所(たとえば近くの海や川,警戒区域,よく浸水する場所など)はその地図に含まれている方がいいので少し広めの範囲を設定しましょう.

 

2. 地図画面をキャプチャしエクセルに貼りつける

 もう一つの画面でエクセルを開いておきます.SnippingTool(Macの場合はオンスクリーンコントロール) を開いて 地図の画面の必要な部分をキャプチャします.キャプチャしただけでクリップボードに保存されているので,それをエクセルの画面上で右クリック(または【Ctrl】+V) して ,エクセルに貼りつけていきます.一画面でおさまらずにスクロールが必要な場合は,スクロールしながら何枚かをキャプチャし貼り付けていきます.エクセルは,図を重ねあわせるときに,下の絵も見えるようになっているので非常に重ねあわせやすいです.また,エクセルならそこに文字や図形などを書き込むのが簡単です.
 なお,多くの画像を重ねるような場合は,「エクセルのグループ化とトリミング」を見てください.あるいは画像ソフトで重ねあわせする方法もあります.(→「画像の重ねあわせ GIMP2を活用する」

 エクセルの印刷画面で用紙の設定をします.A3サイズまでに設定します.サイズを設定したらそれをpdfとして名前を付けて保存します.自宅のプリンターがA4しか印刷できなくても,pdfにすればそれをUSBメモリに入れてコンビニに行けば多機能プリンターでA3まで安価に印刷できます.

 

3. 地理院地図VECTORの印刷機能を使う

 「下地をベクトルタイル地図から作る」で紹介していますように,2020年3月末から地理院地図のベクトル地図が使えるようになっています.ベクトル地図の使い方については詳細は上記リンクをご覧いただくとして,ここでは,ベクトル地図から紙地図を作る方法を説明します.

1)画面をキャプチャしてエクセル上に貼りつける方法については,前述2の方法と同じです.

2)ベクトル地図から,画像ファイルを作成する方法について説明します.
  中心線を消したり不要な文字を消したりしてネライ通りの画面ができたら,右上の三本線を押して,「印刷」をクリックします.  

 印刷画面で,用紙サイズを選択します.大きい地図として作成したい場合はA3横を選んでください.(A3サイズは家庭用のプリンタでは印刷できませんが,pdfやJPEGならコンビニの多用途プリンタで印刷できます.)

 地理院地図Vectorでは印刷のメニューとしてPDFが選べます.あるいはPDFやJPEGにするには,適当なソフトを利用します.このようなソフトはいろいろありますが,私は,PDFにするためのソフトは,「PDF reDirect」というソフトを使っています.また,印刷時にJPEGにして保存するには,私は「そのままJPEG」というソフトを使っています.JPEGで保存すれば,エクセルや画像ソフトでさらに大きく貼り合わせることも可能です.これらのソフトは,印刷時の画面で,出力先をプリンタの代わりにそのソフトに選択すればいいだけです.簡単なので試してみてください.

<補足:地図の向きを変える>
 Vector地図には地図の向きを変えられる機能が付いています.例えば下記のような地域では海岸線が南北東西に対して角度が付いているので,そのまま地図化しても使いにくいです.

  このとき,Vector地図の画面上で右クリックしながらマウスを動かすことで,地図の向きを回転させることができます.回転し終えたら,もう一度右クリックするのを忘れないようにしてください.そうしないと動き続けます.また,動かしている途中で立体的な回転もかかってしまうことがありますが,この場合は,右下の台形マークを押すと真上からの図に戻せます.その下のひし形マークを押すと北向きの地図に戻ります.

 方向を回転させた地図の状態で右上三本線のメニューの中の「印刷」を押すと回転された状態で印刷できます.このとき,「方位記号を追加」にチェックを入れると方位記号が追加されて印刷できます.回転させた場合はかならず方位を入れるようにしてください.


 

4.国土地理院地図切り取りサイトを活用する
 このサイトは,自由な切り取りで,家の形のある地図が入手できます.

まず,ここから新規登録をしてログインします.次に地図の所定の場所を開きます.
画像枠作成(+マーク)を選択して枠を作ります.このときユーザー設定で「画像枠を任意の多角形で作成」にしておくとやりやすいです.

 画像枠を選択して「画像生成」で地図が画像として生成されます.この地図は,家形がポリゴンになっているので画像ソフトで簡単に色を塗れたりします.
まち歩きには非常に重宝します.また画像なので,エクセルに貼って印刷するにもやりやすいです.特に,南北方向がねじれているような地域の場合は,整形もしやすいです.

 このサイトは下記でも紹介されています.
窓の杜:特定エリアの地図を1枚の画像として切り出せる「国土地理院地図切り取りサイト」

→ 自分で作る防災マップ