都市は,人間が生活をする中で様々な人工的な改変を繰り返してきているので,その地形が持つもとの姿を見極めるのはなかなかむつかしいのですが,「微地形」を見ることでそれがわかる場合があります.
 以前は地形図の等高線の微妙な形から読みとらなければなりませんでしたが,地理院地図の新しい機能でビジュアルに見られるようになりました.特にヤマダコージさんが開発した干渉色ツールは極めて簡単に作成できますので紹介します.

 これは地理院地図の「自分で作る色別標高図」の機能を活用したものです.この機能では配色のキザミをテキストファイルとして読み込む機能がありますが,その配色ファイルを干渉色のグラデーションとして作ることができます.

 ヤマダコージさんの地図アート研究所の中に「小数刻み干渉色標高図」という項目がありここに「配色ファイル生成ツール」が置かれていますので,ここから,エクセルファイルをダウンロードしてください.(ヤマダさんに紹介することをご了解いただきました.)

 ダウンロードしたエクセルを開いたら「01_干渉色(-15~100m_0.1m刻み)」のタブ(2つ目のタブ)を開き,原点標高とキザミを入力します.例えば原点標高を0m,キザミを1mとしてみます.地理院地図ではキザミが0.5m以上しか表示できませんのでご注意ください.それ以下のキザミの場合は,エクセルの「使い方」でも紹介があるGitHub「地理院地図の「自分で作る色別標高図」の標高値を0.1m刻みで設定できるサンプルサイト」の「サンプルサイト地図」で開くことができます.)

 すると水色に塗った部分(E列の17行以降)がその入力に応じて自動的に変わりますので,色のついた部分を全部コピーします.

 コピーしたら「メモ帳」のようなソフトを開きそこに貼りつけて名前を適当に付けて,拡張子を.txtで保存します.

 地理院地図をひらいたら,左上の日本地図のアイコンを押して,標高・土地の凸凹自分で作る色別標高図を開きます.

 凡例の一番左の上向き矢印のアイコンを押して,さきほど保存したテキストファイルを指定して開きます.すると,そのキザミで作成された干渉色の採段図が表示されます.
 なお,地理院地図の自分で作る標高図の解説が「地図で防災 4」の「自分で標高を色分けする」にありますので,参考にしてください.

 下図は,1mキザミの干渉色で作った神戸市中央区の地図ですが,これを見ると微地形がよくわかります.このあたりは六甲山の麓の扇状地です.敏馬神社のある場所あたりが昔の海岸で,それを追っていくことで,昔の海岸線(ピンクの線で表示)がわかります.また,山襞の構造から,旧生田川の河道もすぐに見つけることができますね.(下図をクリックすると地理院地図が開けます.凡例を見るには i のマークを押してください.)

 この地図を使って皆さん方の自分のまちの微地形を見つけてください.

 なお,この図を見るとき注意しなければならないことがあります.繰り返し同じ色が出てくるので「段丘層」がいっぱいあるように見えてしまいます.しかし,地理院地図の断面図機能で断面を取ってみると,その範囲の中に6段ありそうですが,下図のように実際には3段しか段丘がないことがわかります.他は,干渉図の縞状の図が錯覚を起こしてしまっています.この図は微地形を探すのには便利ですが,使い方についてはしっかりと理解して使わないといけません.

→ 地図で防災

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