災害は常時の脆弱な部分を直撃します.日ごろから地域の特性を把握しておくことが重要です.

今回は,地理院地図と行政の統計データを利用して,地図上に地域の高齢化を見える化する方法について学びましょう.

1.行政界のポリゴンデータを入手する

まず,行政の境界線のkmlデータを下記の要領で入手します.

1.政府統計の窓口e-Statの「地図で見る統計(統計GIS)」にアクセスします.
2.このなかにある「>統計データダウンロード」を選択します.
3.「境界データ」を選択してから「国政調査」を選択し,2015年の「小地域(町丁字等別)」を選択します.
4.「世界測地系緯度経度・kml」を選択します.
5.その中のリストから見たいデータをダウンロードします.大きな都市では区別のデータまで得ることができます.
  ためしに「兵庫県→神戸市西区」を選択し,右のkmlファイルのボタンを押すとzipファイルが入手できます.
6.zipファイルを解凍するとkmzファイルが入手できます.kmzファイルは「Lhaplus解凍ソフト」のような解凍ソフトで解凍するとkmlになります.

この方法で入手したファイルにNishiku.kmlという名前を付けてダウンロードできるようにしてあります.

 これを地理院地図で開くと,少し時間がかかりますが下図のように西区のすべての境界が開きます.

2.必要なデータだけを選択する

 今回は,西神ニュータウンの各丁目を比較したいので,上図の範囲は広大すぎます.この図の中の西神ニュータウンの6町の情報だけを選び出します.それを地理院地図の作図の「編集」機能でやってもできるのですが,地理院マップシートを使うともっと簡単にできます.

1.マップシートを入手する

「地理院マップシート」ダウンロードページから,マップシートのZIPファイルがダウンロードできます.入手したら解凍してエクセルファイルを開いてください.

2.入手したkmlファイルをマップシートに「入力」

 さきほど入手したkmlファイルをマップシートに「入力」します.(直接入力したら読み込めない可能性があります.その場合,いったん地理院地図に図を開いてからその図のデータをkmlとして読み込んでください.そうすれば失敗しないで入力できます.)すると下記のような表が開きますので,その中の西神ニュータウンの6つの町(狩場台,糀台,竹の台,美賀多台,樫野台,春日台)のだけを残し他はすべて削除します.6つのまちの分のkmlファイルとして「力」ボタンを押して名前を付けて保存します.以上で境界ポリンゴンのkmlデータは入手できました.

3.人口データの入手

 神戸市の町丁目の人口データを入手します.Google検索の欄に「神戸市 町丁目 人口統計」のようにキーワードを入れて検索すると出てきます.ここでは「神戸市 住民基本台帳に基づく人口」から令和3年1月をダウンロードしました.

 データを整理すると以下のような表になります.

4.地理院地図で図化

 上記のデータを図化します.まず,凡例を下図のようにして,10%刻みで色を変えることにします.

 先ほど作成した6町の町丁目データを地理院地図にドロップします.すると境界のポリゴンが開きます.

 ドロップしたら「ツール」→「作図・ファイル」を選択し「編集」を押しますと,各ポリゴンに編集可能なペンのマークが現れます.ペンのマークを押すことで塗色の変更ができます.(最初はポリゴンの塗潰し色がついていないように見えるのは透過率が100%だからです)

 そこで各ポリゴンの高齢化レベルに応じた「塗潰し色」と「透過率」を選択します.下地が見えた方がいいので透過率を適当にセットしてください.(線も色を変えたり,透過率を変えたりできます.)

 すべての町丁目ごとに順次着色すればできあがりです.丁目ごとの特徴がかなりはっきり出ているのが見てとれますね.(下図のkmlファイルをダウンロードできます.図をクリックして入手してください.入手したら,地理院地図やGoogle Earthにドロップして表示できます.)