防災研究で生成AIを活用 3 プロンプト
生成AIに何か頼みごとをする場合の「呪文」を「プロンプト」と言います。AIに何か頼む場合のプロンプトはものすごく重要です。今回はこのプロンプトについてです。
【絵を描きたい場合のプロンプト】
絵を頼むとき、プロンプトは特に重要です。なぜなら、私のように無料版の場合は、元の絵の一部を修正していくことはできないので、うまくお願いをしないといけません。
例えば、今回のプロンプトのテーマ絵をCopilotに次のように頼みました。
「次のイメージをジブリ風のイラストで描いてください。小学生くらいの女の子が、魔女が持っている魔法が使える棒を、白い鏡餅のような形をして、アンテナが立っている灰色の謎の物体にむけて、呪文をかけようとしている。女の子の持っている棒の先からは白いけむりのようなものが出ている。背景はなしでお願いします。」
このプロンプトで生成されたイメージがこれです。(2ヶ所の文字部分は原画ではなく加工してあります)
けっこういい感じですね。この例のように、詳しく説明すること、「ジブリ風」とか「アニメ調」とか「水彩画風」などのタッチの注文も入れておくこと、また、「背景は不要」なども重要です。
もう一つ例を示しておきます。「次のイメージのイラストを描いてください。夕闇がせまる中、入り江の砂浜に中学生の男女数人が沖合に打ち上げられた花火を見ています。その姿がシルエットになっています。」これをCopilotに頼んでできたものがこれです。
ここでは、特に「シルエット」としたのがミソです。この言葉で、描いてほしいイメージができました。
このように、何を書いてもらいたいか、そのためにプロンプトをどう表現するか、いろいろ試してみてください。
【順々に聞いていく】
絵の場合でなければ、順々に聞いて行って、求める答に近づいていく方法が可能です。例えば最初にChat GPTに「列車に乗っていて、そばに親や友達もいないときに地震に遭遇してしまった場合、どのような行動をとればいいですか?」と聞くと、その際の注意事項のようなものは列記されましたが、肝心の備えは教えてくれません。そこで「そのような事態の場合に、何か事前に備えておくとよいことはありますか?」と聞くと、具体的な備えを提案してくれました。さらに「ミニ防災セット」というものを提案してきたので、聞いてみるとそれにもこたえてくれました。このように、生成AIは、問いを重ねていくことで、狙いとする答えに近づけるので、一度きりの質問にしないことが重要です。今回の事例の「問いと答え」はここから見れます。
このように、生成AIに上手にプロンプトを与えることで、有効な回答を得られます。まずは、自分でいろいろ試してみましょう。
⇒「防災研究で生成AIを活用する 1」
⇒「防災研究で生成AIを活用 2 エクセル関数を教えてもらう」
⇒「防災研究に生成AI活用 4 +マーク」