神戸防災のつどいセミナー

 令和5年1月15日(日)に「神戸防災のつどい2023」K-TECセミナーを開催しました。防災リテラシー研究所も協力団体として参加し、私が進行役をつとめました。会場、オンライン参加含めて約30名が参加しました。
 テーマは、<「災害時の避難について」~自分のこととして考える~>です。まず、最初に話題提供として、K-TEC会員の片瀬範雄さんから「阪神・淡路大震災時の避難の様子」について、阪神・淡路大震災での避難所での困りごとや、工夫などが紹介されました。

 続いて、K-TEC会員で神戸クロスロード研究会の濱尚美さんから、「防災ゲーム(クロスロード)の様々な事例紹介」として、クロスロードゲームでの事例を体験しながら学びました。

 後半の、フロアディスカッションは「参加者が自分のこととして避難を考える」として、会場およびオンラインの参加者でディスカッションをしました。進行役は、私が行いました。

 ディスカッションでは、AB法というワークショップ手法により、災害に備えて何を自分が備えたらよいかを考え、意見を出し合いました。

★フロアディスカッション 
「災害時の避難について」~自分のこととして考える

1)AB法ワークショップによるディスカッション

  災害対応において重要な視点は「AfterよりもBefore」すなわち、災害が起こる前にいかに備えるかということです。この視点で考えるのがAB法です。当日は、話題提供などで明らかになった災害後のこまりごとや課題(After)を解決するために、災害が来る前にどのように備えておくか(Before)ということをみんなで考えました。

2)考えたテーマとフレーム

  考えるためのフレームは次のように整理されました

【1】避難所を快適にする

 【1-1】避難所の管理・・誰が管理するのか不明、役所も限界、
     便所が、避難者の把握
 【1-2】避難所の環境・・暑い、寒い。プライバシー。地べたでは埃を吸う。
     避難所のことがわからない
【2】避難所の配置とロジスティクス
 【2-3】避難所はここだけ?・・避難者が多すぎる(狭い・入れない)、
     感染症が流行っている
 【2-4】避難所の物資・・食事が足りない、欲しいものが届かない、
     支援物資がいっぱいで配布できない
【3】災害弱者への対応   障がい者、高齢者、等への対応が不十分、
     床から起き上がれない・・

 ディスカッションでは多くの意見が出されました。参加者からは、こういう議論のしかたは初めてで、非常に面白く参加できたとか、また自分のところでもしてみたいという感想がでました。

AB法ワークショップのすすめにワークショップのすすめ方の解説があります